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2005.11.16

IDIC

いつも立ち寄る大阪駅構内の「るぅ~」で、「ご臨終メディア」を読み終えた。
森&森巣の対話はテンポよく、明快にして軽妙。
しかし語られる中身は重く、気の滅入るようなものばかりである。

大学時代の一番の親友であり、今は高知大学で教鞭を執るA君は、大学のサークルの機関誌で「アンドロポフの顔」という珠玉の論考をものしたが、当時「独裁的で」「言論の自由がなく」「息が詰まるような国」と思われていたソ連と、当時の日本を対置して、日本には言論統制の必要すらないほど、一定の枠組みからはみ出る言論は出てこないということを、20年以上前に指摘していたのだから、さすがに大したやつだと今更ながらに思う。

911ならぬ320を経験した日本は、ここ10年というもの、その傾向をさらに強め、一言で言えば「ファッショ」へと大きく傾いた。異物と判断されれば徹底的に排斥される。人は何をさておいても「われわれ」の枠の内側に自らを置き、「かれら」との違いを峻別する。オウム、在日、パナウェーブ、北朝鮮、アルカイーダ、イスラーム・・・。自分は「かれら」ではない、そして同じように「かれら」ではないと思っている者同士で「われわれ」という「世間」を形作り、「かれら」を「怖い存在」として遠ざけ、排除する。まさに、「いつか来た道」なのだ。

IDIC=infinite diversity in infinite combinations、つまり「無限の多様性との無限の協調」という、スタートレックにおけるヴァルカン哲学の根源とも言えるコンセプトこそ、今の日本に絶対的に欠乏しているものなのではないだろうか。

2005 11 16 11:49 PM [Book List, StarTrek, 日記・コラム・つぶやき] | 固定リンク

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