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2005.12.04

この場所で

紆余曲折があって、クレオ大阪東に到着したのは14:45を回っていただろうか。
もう第一ステージは終わっているなぁ、いや、第二ステージも半ばだろうか・・・

土曜日が休みになるケースは割と珍しいのだが、その珍しいパターンにはまった昨日、ちょうど関西大学リーダークランツの定期演奏会があったので訪れることにした。
現役団員が極めて少ない団なので、OB・OGのバックアップメンバーの方がはるかに多い、というメンバー構成である。OGのどらさんからチラシやチケットを送ってもらったのがほんの2日ほど前で、偶然休みだったので出かけた、という感じなのだが、行けば行ったでいろいろと感じるところの多い演奏会であった・・・と言わざるを得ない。

関西大学が天六にあった二部を千里山に移転したのは1994年のことだそうである。
そして一部・二部という区別を撤廃したのが2003年。
私立大学なのだから、経営面を考えて、様々な機構改革を行い、より時代のニーズに合った大学に変貌していくのは留めることのできない流れなのであろう。
だが、その一方で、二部の混声合唱団として活動してきたリーダークランツ(以下リークラ)にとっては、ここ10年というのは、存亡の危機にさらされ続けた10年だったと言っても過言ではない。

今年は4回生と1回生しかいない、という状態でこの時期を迎え、危機感を募らせたOB・OGが早くから支援の手を差し伸べる中、何とか立派な演奏会が開けるまでに至った、というのが実情であろう。
4回生が卒団してしまった後、残された1回生たちが、変貌し続ける学校の中で、いかにして「この場所」を守り、後の世代に引き継いでいくことができるのか、部外者ながら応援したい気持ちになる。

さて、肝心の演奏のことを書かねばならない。
第一ステージはやはり終わっていて、私がホールに入ったとき、第二ステージの3曲目、フォーレの小ミサから"Agnus Dei"が演奏されていた。第二、第三ステージはOBたちも合同でステージに立つということであるが、総勢25名足らずのOBたちが加わることで、厚みと深みを伴った響きを聞かせてくれる。こういう先輩たちと歌うことで、現役の皆さんにも得難い体験となり、合唱の素晴らしさが少しでも感じ取れたら、などとお節介なことも考えてしまったりする。
モーツァルトのAve verum corpus"に続いて、女声メンバーだけで「赤いサラファン」。こういう曲が若い人たちにも脈々と歌い継がれていくと思うと、何故か少しうれしい気分である。

高田三郎「水のいのち」から「川」が始まると、男声陣も再び加わり、迫力が一気に増す。前の席で遊んでいた幼い姉妹が、思わず「ビクッ」としていたのが印象的(笑)。どなたか関係者の娘さんだろうと思うが、彼女たちが大きくなったとき、是非関西大学に入学して、リークラに入団してもらいたいものである(^_^)

次は男声メンバーで多田武彦「富士山」終曲。アカペラになると、途端に不安定さが顔をのぞかせるのは現役・OB混成メンバーゆえの弱点であろうか。というか、日本の多くの合唱団のウィークポイントではあるのだが。

二ステ最後は佐藤眞「蔵王」より「早春」。こういう選曲は久しく聴いた記憶がないが、たまにはこういうのもよいかも、と思ったりする。

リークラの皆さんの歌声は、やはりOBOG混成チームだけに練り上がり具合が弱く、個々の力に頼っている部分が目立つ。女声はかなり平板で、発声が浅い。男声は力任せの部分が見受けられる・・・と書いてきて、日本の殆どのアマチュア合唱団って、そうなんだよなぁ・・・と思い至る(^_^;)

休憩中にMCのくろいぬ会長がやってきて、近況報告がてらいろいろ話をする。彼とは10月末のセンチュリーの演奏会のときに少しだけ話をしたが、何せこちらが出演者側で、なかなかゆっくり話をする余裕がなかったので、この日はいろいろ話をする・・・というか、くろいぬ会長の様々なアイディアなどを拝聴する。会長自身はまだまだMC再興に向けて様々なプランを考えているようである。諸般の事情により、なかなかオープンにできないのが残念であるが(^_^;)、何か一つでもうまく運べばなぁ、と思う。

三ステは高田三郎「ひたすらな道」より「姫」「白鳥」「弦」の3曲。「水のいのち」ほどポピュラーではないが、合唱界ではやはり一定の評価を得ている作品である。
リークラの面々がこの曲にどのような思いを込めていたのか、部外者ながら少なからず感じるところがあった。ただ、きっと純粋に音楽を楽しむという観点からは、その思いがやや重たかったかも知れない。音楽にはえてしてそういうことが起こりうるのだが、込められた思いの分だけ、音楽の自然な流れがそがれてしまっている面は否定しがたい。だが、それもこれも含めて、彼らにとっての「この場所・このとき」なのだなぁ、とも思う。

卒団生たちに花束の贈呈があり、最後にアンコールとして團伊玖磨「筑後川」から「河口」でフィナーレ。卒団生にとってはリークラでの日々のフィナーレだが、残る在団生にとっては、明日からの活動のエネルギーにしてほしい、そういう音楽だった。

終了後にくろいぬ会長と共にロビーに出て、どらさんに挨拶。何となく、「やり遂げた達成感」よりも「これから先々のことが気にかかって気にかかって・・・」という姑さん的オーラ(笑)を発しているどらさんがおかしかった(まだそんなトシではないが)。でもそれもまた偽らざるところなのだろうなぁと思う。

また忘年会でもやりましょう、ということで彼女と別れて、くろいぬ会長のお父上と共にくろいぬ号(という名のコルト)で森之宮まで送っていただく。ありがとうございました(_ _)

最後にどらさん、絶妙のタイミングでお誘いいただき、ありがとうございました。最初から行けずに失礼しました。また一緒に飲みに行きましょう(^_^)

2005 12 04 11:59 PM [Chorus] | 固定リンク

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コメント

リークラの本番でしたか(^_^)

なぜか関係者に知人が多いのですが、実は一度も聴きに言ったことがありません。現役時代はまったくつながりがなく、社会人になってから所属した2つの合唱団のどちらにも有力なリークラOBがいたため、身近な存在ではあるのですが。
ただ、3日は娘の幼稚園の行事が重なっていたので、お誘いを受けていたとしても行く事はできませんでした(^_^;)

そういえば、どらさんとは去年の今頃、AYUMIの友人宅でカニパーティをしていたところに、指揮者のI氏に連れられて(確かあの日がリークラの本番でしたね)現れたときにお会いしてからご無沙汰してますね。もし飲みに行かれるのなら、ご一緒させてください(^_^)

投稿者: まのちゃん (08-dic-05 18:59:50)

まのちゃん(^_^)
学生さんもなかなか大変な状況の中で頑張っているようです。
でも、OBになっても現役とこうして接点があり、あるいは交流できるというのは個人的にはうらやましい。
大学時代にいたサークルが、今どうなっているのか、ついぞ意識したことがないですからねぇ・・・(^_^;)
もしまだやってるのなら、多分ウェブサイトぐらい作ってそうだから、一度検索してみるかな。

投稿者: ちいしゃ (11-dic-05 20:07:03)

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